2025 第13回危機管理勉強会開催のお知らせ
日時:1月15日(木) 19:00~20:30
場所:リアルタイムオンデマンド(Zoom)
講師:神藤 猛
タイトル:創発の応用について
要旨:危機管理組織のAX(AI transformation)の研究では、伝統的防衛プロセスは、物理的空間 の周辺部から深奥部へと進出してゆき、時間的な段階区分を設けて実施されていた。AIシス テムで構成されるシステム(AI System of Systems)を主要構成原理とする新たな組織では、 空間的に直接核心に到達し、時間も極限的に圧縮され、そのオペレーションは最早、段階性 の特徴を備えていない。通常の危機管理領域では、危機から紛争、戦争へと段階的にエスカ レートし、最終段階で累積効果の決定的瞬間が訪れるのに対し、Hybrid Warfare(軍事/非軍 事)の多様な領域でモジュールを結合し、セルフ・シンクロナイズするシステムを組み上げ、 決定的瞬間まで順次効果の積み重ねを待たずに、勝利の瞬間を創り出す事が可能になった。 AXによるRMA(軍事変革)は、同一時間帯の異なる空間の各行動を、時空間の一点に集中指向し、自律励起し同期化された動的プロセス(「開発しながら運用し、運用しながら開発する」 垂直立ち上げに近いイノベーションを基礎)に結晶化し、サイクリック最速の意思決定による 危機管理を可能にする。 本報告は、大規模かつ複雑なシステム構成のフィードバックシステム「均質でランダムな 状態から大規模パターンを生じる自己組織化(集中と分散が同時にはたらく))を対象とする。 P. クルーグマンが創発を研究したモデルを使い、システム全体のマクロな命題が、個々のモ ジュールのミクロな動機の相互作用から創発する構造を、論理(文理融合)的に捉え解釈する。 局所限定的な個々の相互作用(行動)が、大規模な集団的行動を創発し、新たな秩序を生む過 程を探究し、危機管理の理論と仮説構築に役立てることを目的とする。
参加資格:参加希望の方は事務局までメールにてお申し込み下さい。会員以外の方でも参加可能です。
参加希望者はメールにて事務局に事前に連絡をお願いいたします。
また,メールで勉強会のお知らせが届いていない会員の方も事務局に連絡ください。
